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双葉市OL殺人事件(後編)
「犯人がボウガンを利用した利点は4つある。
ひとつは入手が銃よりも簡単なこと。
ふたつめ、射出音が響かないこと。
みっつめ、毒を塗れること。
最後のひとつは…実際に撃ち出したボウガンが特定しにくいことだ」
「つまり?」
「そのままさ。殺害に使われたボウガンは北棟の屋上にあった方だ」
「なぜそんなことを?」
「もちろんアリバイ工作のためさ」
桜田が新たに見つけた証拠品。
それは北棟屋上の給水タンクの陰に隠されるように設置されたもうひとつのボウガン。
そして、その近くに倒れこむ、一匹の親実装。
すべてが繋がった。
としあきはそうつぶやくと、簡単な指示を署員に出し、検証の用意を始めた。
時刻は午前一時を回ったばかり。
宣言した夜明けにはまだまだ時間がありそうだった。
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双葉市OL殺人事件(後編)
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としあきは机の上に手早くボウガンを固定した。
弦は引きしぼり、矢は装填しない。
そして自前のケージより実装石の親子を一揃え取り出す。
「そいつらは?」
「俺が育てた実証石だ」
「ふぅん?」
としあきは仔のうち二匹の仔実装を長めの紐で結わえ、吊り下げた。
「デェェェ!」「テチャァァ!」「テェェェン」
追いすがる親実装の目の前で、としあきは仔を地面に落とす。
もちろん致命的な高さである。
「「テベチャッ!」」
「デェェ! オロローン オロローン」
「テェェン」
突然家族に訪れた理不尽な最期に、実証石と残された仔実装は涙する。
残った二匹の仔実装をさらに捕まえ、やはり同じように紐で結ぶとしあき。
十分に条件付けられ、更なる事態に顔色を変える親の前で、
今度は二匹を結わえた紐をボウガンのトリガーに引っ掛け、さらにもう一本紐をぶっちがいに絡ませて親実装に手渡した。
「デェェ!?」
「「テェェェェ!」」
もし実証石が両手に持った紐を手放せば、仔実装を繋げる紐はそのまま解き放たれ、地面に落ちることになる。
そうすれば同時に、紐がかかったボウガンのトリガーを引くことになる。
「こうすれば、親実装が紐を手放さない限り、ボウガンは発射されない。
これが、ボウガンの発射時間を狂わせた仕掛けだ」
「なるほど…しかし、発射時間をコントロールすることもできないんじゃないか?」
としあきが今しようとしているのは、人の手を使わずに固定されたボウガンの矢を発射する実験。
それだけではまだ何の意味もない仕掛けである。
必死に親を見つめる仔実装。
放してなるものかと紐を引く実証石。
確かに親が仔を理由もなく狙って殺すとも思えない。
「そこは簡単だ」
親子の様子を一瞥すると、としあきは懐からひとつの偽石を取り出す。
横目でそれを見て、声にならない悲鳴を上げる親実装。
「こいつの偽石だ」
あっさりと、至極あっさりとそれを床に落とすとしあき。
「デェェェェェェェェェェェ!!!!」
絶叫する親の声に紛れて、至極あっさりと砕け散る偽石。
スローモーションで倒れる親実装。
手の隙間を抜ける紐。
引かれるトリガー。
そして床に落ちてゆく仔実装。
「「テチャベブボッ」」
「これが、北棟一階で見つかった『いたずらで投げ込まれた仔実装』の正体だ」
「ううむ…」
「ね?どう思います?」
としあきは壁際を振り返った。
そこには睨み付けるようにとしあきを見るあきゆきがいた。
* * *
「なぜ、俺にこんなものを見せる?」
「なに、彼女がどのように殺されたか知りたくはないかと思いまして」
「随分と小粋なアフターサービスをしてくれるんだな?最近の警察は」
「めったにしませんよこんなこと」
ゆらゆらとボウガンの矢をもてあそぶとしあき。
桜田が補足する。
「確かに玄関近くに被害者がいたのもこれで納得できる。
外からボウガンの射角を取るのなら、開けた扉の近くに標的がいないといけない。
もし近くにボウガンがなければ外からの狙撃も考えられたが、わざわざ部屋に工作し、
現場にボウガンが放置されていたなら、現場以外から矢が撃たれたとはなかなか考えないだろうしな」
「毒を使ったのもここだろうよ。遠距離から矢を放ち致命傷を与えるのは困難だ。
しかし毒なら、もし被害者が多少身じろぎしても、少しでも体を掠めればそれで片が付く」
「同じ毒を希釈したりなどしてガイシャを昏睡状態にしておけば狙いはなお確実だ」
「締め落とすだけでも十分、打てる手はたくさんあるってことさ」
二人の会話にも、極力反応を返そうとしないあきゆき。
ほんの一時間前、取調べが終わり帰ろうとしたところをとしあきに呼び止められた時の、
消耗した表情からは想像もつかない、僅かに強張っただけの無表情。
「これで、観念してくれますか?」
「なんのことだ?」
突然のとしあきの問いにも、あきゆきは無表情のままに答える。
予想していたこと…桜田が舌打ちする。
「たしかに、これでボウガンの発射時刻…ガイシャの死亡時刻は調整できる。
でもこれだけじゃダメだ。もしドアが開けっ放しだったら、北棟から部屋の中がずっと見えていたことになる。
誰かがドアを開け、そのタイミングにあわせて偽石を砕かないといけない…現場にいた人間じゃないと実行不可能だ」
「それは勘違い」
「なに?」
「現場にいたのは人間じゃなくても大丈夫なはずです、よね?」
「…ッ」
顔を覗き込まれたあきゆきはとしあきから不快そうに視線をそらした。
左右に他の警官が控えていなければ、としあきを突き飛ばしていたかもしれない。
「そろそろかな」
そんなあきゆきをじっと見た後、時計を見てとしあきがつぶやく。
「そろそろ?」
「ああ、それではこっちの仕込みもしておこうか…」
としあきは取調室の扉を薄く開くと、その上に小さな偽石をひとつ乗せた。
「通してくれるようには言ったんだが…」
「誰を?」
「もちろん、扉を開けて、トリガーを引かせた張本人さ」
ケージから別の仔実装を取り出し、机の上に乗せると、としあきは扉をじっと見つめた。
扉の外から、他の署員の話し声が僅かに聞こえる。
「誰が入れたんだよ…」「としあきさんが…」「あいつか…しょうがねえな」
としあきは満足そうに頷くと、ドアの前を空けるように立ち位置を変えた。
「来たぞっ」
ドン ドンドン
ドアをノックする音。
もともと開きかかっていた扉は、衝撃できしんだ音を立てながら完全に開ききった。
開ききったドアが壁に当たると、その反動で上に乗っていた偽石が床に落ち、カキンと小さな音を立てて割れる。
「テチャェェェグボゥ」
「デェェェェェ!!」
偽石を砕かれ、テーブルの上で悶死する仔実装に駆け寄るは、今まさに扉をノックで開けた親実装。
肩をすくめるとしあき。
「さっき、そこのコンビニでわざと託児されてきたんです…
この界隈の託児追跡時間は良く知っているので」
「…ぅぅ」
「お分かりですかね?ドアの上に載せた偽石を、屋上の親実装のものに変えれば、この自動発射装置はしっかりと発動するんです。
内開きのドア、現場に残されていた仔実装、これらは全部、託児実装にドアを開けさせる仕掛けの一部だったんですよ。
砂粒か小石でも挟んで僅かにドアを開きかけの状態にすれば、あとは自動でやってくれる、というわけです」
テーブルの上の仔実装の死骸を親実装の頭の上に落としてやりながら、としあきが付け足す。
「現場のドアが開けっ放しだったのは、早期に死体を発見してもらい犯行時刻を確定させる以外にも、
そもそも誰も閉められなかったという理由もあったわけです。
おまけに普段の隣人の出勤時間と、親実装の移動速度さえわかれば、むしろ完璧なタイミングでアリバイを証明できる」
「だが、それも完全に崩れたな…しかも、そうなった以上は部屋に一番しかけをできるのは、
直前まで部屋にいたと証言してくれたお前さんだ。色々聞くことが増えちまったな」
桜田があきゆきの腕を取ろうとする。
しかし、あきゆきはその手を振り払うと、ぞっとするくらい丁寧な声でつぶやいた。
「待って、くださいよ」
被害者の身内であることをきっぱりと諦めた顔。
ここからが正念場だ、と桜田はとしあきを窺う。
もっとも、としあきのしまりのない顔には、なんの変化も見られなかった。
* * *
「なるほど…確かに自分にも容疑がかかる可能性をそこの刑事さんは示してくれました。
でも、実際にこの仕掛けが使われた証拠はないですよね?
実際に設置されていたボウガンはともかく、託児した実装石がそこに来た証拠はあるんですか?」
疑いを跳ね除けることを放棄した挑戦者の顔にも、としあきは飄々と返す。
「ありますよ」
「…な!?」
「これです」
としあきは懐からビニール袋を取り出した。
その中には、さらにもう一回り小さな破けたビニール袋。
中には少々欠けたコンペイトウが数個と、砕けた偽石が入っていた。
「事件の直後、付近の公園をうろつきまわり、実装石のダンボールハウスを片っ端から破り開いて見つけました」
目を見開いたあきゆきの表情を十分に堪能して、としあきは続ける。
「ある実装石の死体の傍らに落ちていましたよ。おそらくこっちのは実装コロリでしょう。
これを現場の扉の上に仕掛けたんですね。むしろ直接石を置くよりも安定して具合はいいでしょう。
しかも、偽石と見た目コンペイトウを一緒に袋に入れておくことで、
現場に来た親実装が一緒に持ち去るように仕掛けたんでしょう。
その親も家に帰ったらコロリを食べて死ぬ。残った死骸もやがて他の野良に襲われてなくなる。
時間さえあれば完璧な証拠隠滅になったはずなんですが」
現場を離れたとしあきが探していたものがこれだった。
いつ天気が崩れるかわからない中での作業はなかなか大変なものだったが、
としあきにとってダンボールハウスを破壊することなぞ朝飯前。
現場に取り残された仔実装を見て、直感的に託児が行われたと判断したとしあきは、
確実な証拠が消え去る前に行動していたのだ。
「現場に残された仔実装とコロリを食べた実装の関係、
そしてこの偽石と屋上で見つかった親実装の死骸の特定。
いずれも時間は少々かかりますが確実にわかりますよ」
「…じゃあ、その託児を俺がさせたっていう証拠は?」
「知ってます?コンビニの前には防犯カメラが付いているんです。
さっき聞き込みしてきました。今日の午後、あなたが買い物をしたコンビニがないかどうかを」
「…っく」
もちろん証言は得られている。あきゆきは買い物をし、託児をされている。
しかし、桜田にはわかっている。
仮に託児を誘発したからどうなのか。
それ自体は何ら犯罪ではないし、必殺の仕掛けを組み上げた証拠にもならない。
追い詰められたようで口を割らないあきゆき。
むしろなぜここで反論しないのだろうか。
黙り込むあきゆき。
注意深くそれを伺う桜田。
そして、警察と実装、両方を知る男が追い討ちをかける。
* * *
「不思議です」
「えっ」
「さっきから、なぜあなたはこう言わないのでしょう」
ぽつり、と、としあきがつなげる。
「『それは状況証拠に過ぎない、犯行に自分が実際関与した証拠にはならない』、と」
それは桜田にとっても疑問であった内容そのものだった。
「…」
「そう、あなたは時間を稼いでいるんですよね?」
「…ッ!」
何度目の驚愕の表情だろうか。もはやあきゆきの目線はとしあきへの敵意と怯えのみに彩られていた。
「屋上に置かれた親子…いくら実装石とは言え、訓練もなしに我が仔を何時間も支えることなどできません。
仔実装に為された虐待…流石に直接道具に触れて行わなくては無理です。
親子を運ぶためのケース…これも必要です。
つまり、犯人の身の回りには実装石に関係する道具があったはずです…
さて、それらはどうしたんでしょうね?
あなたはこう言いました…『ペットなど飼っていない』と。
もちろん、あなたの家を捜索しても、これらの道具は出てこないでしょう。
ですが、実装を訓練した痕跡は完全に隠すのは無理です。
なんらかの痕跡が見つかるでしょう。
そして、もし、仮にあなたが犯人なら、どうでしょうね?
現場まで親子を連れてきたケース、仔実装に虐待をした道具。
そして矢に塗った毒。
それなりの量になるでしょう。
どのタイミングで、どこで処分すると思いますか?
街頭カメラに写ったあなたの姿には、何ら怪しい荷物はありませんでした…
他の証言者の方も、あなたは目立つ荷物を持っていなかったと言っています。
当然ですよね。わざわざ無実を証明してくれる証拠に、あなたに不利な情報を付加するわけにはいかない。
彼女の家を出る前に仕込みをし、ボウガンを仕掛け、町でアリバイ工作をする…
あなたは町に出るまでの間しか、証拠を処分する時間がなかったのですよ。
そして、その時間すらも、普通に出かけるよりもあなたには工作の分だけ猶予がない。
遠くまで行けるほどの時間は取れなかったでしょう。
どこでしょうね、ローズハイツから町にでるまでのルートの中にある、
集積所、集積箱のあるアパート、コンビニのゴミ箱…
今日ももちろん集積はあります。
いずれも時間がたてば中身は回収されてしまうのでしょうが…
すでに先ほど重点的に調査するように指示を出しておきました。
あなたの計画では、時間がたって仕掛けがばれても、
証拠がゴミとして回収されてなくなれば何もできない、と踏んだのでしょうが…
残念でしたね」
としあきの言葉が終わるころには、あきゆきは完全にずり落ちるようにしゃがみこんでいた。
桜田が窓の外を見ると、すでに外は明るくなり始めていた。
* * *
はじめは何の問題もなかったんです。
うまく、付き合えていたと思うんです。
それが、ある日、コンビニで託児されてから狂い始めた…
つまむものを買い込み、部屋でいい雰囲気になって、いざ、って時に、ドアを叩く音がするんです。
もちろん実装石ですよ。仔を預けた家にあわよくば自分も、って思うんでしょうね。
腹が立ちました。見ればあとで食べようとしておいたものまでめちゃくちゃになっている。
食べ物でぐちゃぐちゃの仔実装を親実装にたたきつけると、思いっきりドアの外に蹴りだしたんです。
慈悲ある振る舞いだと思うでしょう?
でも、寛子はそう思わなかった。
動物に暴力を振るったって、よりによって俺をなじったんです。
そして寛子はその親子に餌をやってしまった…
もうダメでした。
それから彼女の部屋にいるたびにドアを叩く音がするんです。
もちろん餌をせびりに来る実装石です。
彼女はそれでもいいと思っていたようでしたが、俺は限界だった。
あるとき部屋の前に集まった実装石たちに強く灸を据えてやりました。
もちろん必要以上に殺したりはしませんよ。
それを見て、彼女が言ったんです。
この、虐待者、警察に言ってやる、って。
野良実装を傷つけても何にもなりませんが、
彼女はそこにいる野良を飼いとして登録してやるというんです。
あとは水掛け論です。
俺と実装どっちが大切なんだ、そっちこそ私のために実装が我慢できないのか。
実装憎さもあいまって、決定的に関係は壊れてしまいました。
そして、俺には自分よりも実装を選んだ寛子が許せなかった。
わかりますか? 生き物としてのプライドの問題です。
だから、実装石を使って、思い知らせてやろうとした。
あのボウガンを撃った親子…そいつらが、寛子が手懐けた親子ですよ。
こっそり攫って、必殺の仕掛けの訓練をし、もしその間に寛子が思い直してくれるようなら、やり直そうと思った…
だけど、昨日、寛子は俺に言ったんです。
あの親子を攫ったのはあなたでしょう。
早く返して、ってね。
ハハハ…それが、全て、です。
* * *
桜田はあきゆきの独白を無言で聞いていた。
どこにでもあるつまらない人間関係のもつれ。
そして、少しだけ人を狂わせた、小さな緑色の歯車。
としあきはあくびをひとつすると、最後の確認ですが、と断り、あきゆきに問いかけた。
「自分の推理の基点にあったのは、あの虐待された仔実装です。
あれさえなければ、託児の発想に思い至らず、証拠を集め切れなかったかもしれない。
なぜあんな重大な証拠を現場に残そうと思ったのです?」
「残すつもりはなかった…!」
拳を握り締め、あきゆきは喘ぐように声を絞り出した。
「託児された仔の家に行き、目の前に虐待を受けた自分の仔と、食料。
普通は両方その場から持っていくと思うだろう?
俺はそうすると思った…だが、あの親は…よりによって食料だけ持って行きやがった!
生きている我が仔を見捨てる糞虫だったんだよっ!」
吐き出すように言ったあきゆきに、としあきは今までにないくらいきっぱりと告げた。
「それは…違います」
「なに…?」
「あなたは、そこまで実装石を恨みながら、結局最後のところ、実装石を信じて計画を立てた…
託児など仔を投げ出すような醜い実装石…あえて糞虫と呼びましょう…が、親子愛に溢れた生き物だと思い込んでしまったんです。
つまり、糞虫を理解したつもりになって、糞虫の善性などに頼ってしまったんです。
それが、あなたの 敗 因 です」
「…ちくしょう…
チクショォォォォォォォォォォォォ!!!」
あきゆきの魂の叫びは、早朝の所内にさびしく木霊した。
なんかもういいやーと廊下でコーヒーを飲んでいた桜田の耳にもその声は悲しく響いたのだった。
一方、としあきに託児した親実装は、ショックと飢えで人知れず死んでいた。
* * *
「結局、何が悪かったんだろうな…」
署の屋上、結局徹夜となった桜田ととしあきは、柵にもたれながらぼんやりと煙を吹かせていた。
階下ではあきゆきの取調べ…今度は容疑者としてのもの…が行われているはずだ。
動機は軽くとも、ひとつの尊い命が失われてしまった事件である。
独り言のように浮かべられた問いに、としあきは律儀に答える。
「ガイシャも犯人も、みんな悪いのさ」
「なぜだ?」
「簡単だよ」
行儀悪く、吸殻を放り投げたとしあきは、あくびをかみ殺しながらきびすを返す。
そして、肩越しに、まるでヤケになったように叫んだ。
「実装に関わろうとした奴が、みんな悪いからさ」
一人その場に残された桜田は考える。
実装事件の専門家、としあき。
彼は何を思って実装の関わる事件に臨み続けるのか。
実装に関わるもの、みな悪い。
もしかしたら、他の誰かが必要以上に実装に関わらないために…?
「考えすぎだな」
桜田もまた吸殻を同じように投げ捨てると、
36時間ぶりの睡眠を取るべく屋上を立ち去ったのだった。
完
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