情と絆と
本当に互いを尊重する場合、利益を度外視した情の繋がりが生まれる。 適当に相手に価値を見出す場合、利益を前提とした繋がりが生まれる。 いつでも切れる相手との繋がり、ここにも情のみの関係が結ばれるが 前述の情の繋がりとは甚だ異質であるといえるだろう。 「というわけで実装ちゃんにクイズです」 「デェェェ」 「ここには虐待派が一人、観察派が一人、愛護派が一人います 今から君の仔を一人一匹貰い受けます。誰にどの仔を預けますか?」 「…誰が愛護派さんデス?」 「それを聞いてどうするの?」 「愛護派さんに一番いい長女を預けたいデス。観察のヒトにはちょっとオツムがゆるいけど 素直な次女を渡したいデス。怖いヒトには糞蟲三女を渡すデス」 |
「テチィ♪」「テェ?」「テチャァァ!?」 「長女、お前はシアワセになる権利があるデス ママの分までシアワセになるデス」 「ママ…」 「次女、ニンゲンさんのところで頑張るデス きちんと自立してほしいデス」 「テェェ…」 「三女、お前は六道の底辺を這いずり回るデス もうその顔を見せるんじゃないデス」 「テチィィィィィ!!!?」 「ニンゲンさん 別れの挨拶は済んだデス 誰が愛護派さんデス?」 「だからそれがクイズだって」 「デ?」 |
(中略) 「まあ、三人組んでる段階で、全員虐待派なわけだが」 「そして賢い仔実装が大好物なわけだが」 「糞蟲はその場で返品処分なんだが」 「親子で末永く仲良くな、って感じなんだが」 「まあ、これからヨロシクな、長女ちゃん次女ちゃん」 「「テチャァァァァァ!!!」」 完 |