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駅舎の実装石 出張版


足を踏まれても腹が立たなくなったら通勤慣れとも言うが…
この時期電車の急ブレーキ回数が格段に増える。原因はもちろん実装石だ。

野外で暮らすには辛いこの季節、野良の実装石は暖を取るためにさまざまな工夫を行う。
その中には危険を伴うものも多く含まれ、電車通過後の線路の余熱で温まるというのはその最たるものだ。
この愚かなアイデアに行き着いた一家はまさに枕木を枕として並んで首を刎ねられることになる。
小粒な実装石とはいえ、数が固まればそれなりに衝撃もあるし、車輪が滑る心配も出る。
鉄道会社も確認および清掃に多大な労力をかけるはめになり頭を抱えているという。

本日三度目の急ブレーキがかかる。
急ブレーキがかかった線路はより熱を持ち新たな実装石を呼ぶのだろう。
この限りない悪循環にうんざりしながら、とりあえずは踏まれた足の痛みを我慢することに専念するのだった。


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